旅とインタビューが複合した番組

 

●今夜のゲストはゆっけ
いま大注目のウェブライターである。

そんな彼が向かったのは
〇〇県。

 

「〇〇県は私にとってかけがえのない

もう一つのふるさとといいますか、

大切な場所なんです。

田舎で、華やかなものは何もないけれど

豊かな自然があって

でもただただ自然だけじゃない

小さいながらも街があって人もあたたかい

なんかまあ、理想の場所ですね。ほんと」

 

●本人の言葉通り、小さな街と自然が融合した

住みやすそうな場所だ

 

「ここらへんは私が中学生の頃に住んでいた場所です。
中学生の時だけだけ親の都合で〇〇県に転校してたんですよ。
短い期間でしたけどもここでの生活はかけがえのないものばかりなんです。」

 

●そう言ってゆっけは細い道を迷うことなく進んでいく。

 

「ここはその中学校の近くです。
懐かしいなぁ、この道、昔はここに洋菓子屋さんがあったんですけど
閉店しちゃってますね。
かなしいけど田舎なんで仕方ないですよね。」

 

●歩きなれた道なのだろうか、

軽快に喋りながら道を進んでいく

いったい彼はどこに向かっているのだろうか

 

「これから行く場所は、、、、

まあ、特別であるのは間違いないですよ」

 

●クールな印象のゆっけだが
懐かしさからか普段は見せることない笑顔だ。

 

「ようやく着きました。この家です。


これは同級生のはるちゃんの家ですね。ちなみにあの二階の右側の窓の部屋がはるちゃんの部屋なんですよ。そう、あの水色のカーテン、当時のままですねえ、いやいや!家には入ったことはないですよ!ただのクラスメイトですし。部屋の場所をなぜ知っているか?いやそんなのたまたまですよ。たまたま。そんなことどうでもいいじゃないですか。はるちゃんは中学2年の時の同級生で、当時僕はあまり友達がいなかったんですよ、ほら、僕って中学2年の時に転校したじゃないですか。だからあまり、とけこめなくて、ね、まあこれが田舎の嫌なところのひとつでもあるんですけど排他的というか、なんか、なじみにくいというか、僕はふつうにしているのになんか冷たいんですよ、具体的になにかっていわれるとあれなんですけど、とりあえず当時の僕はそれをすごく感じていて辛かったですね、で、そんな時に仲良くしてくれたのがはるちゃんで、なんかそのきっかけの時点でもう気になってたというか興味があったというかはるちゃんの事を意識するようになったのは、中学2年生の夏前くらいですかね、ごめんなさいかっこつけましたけど6月26日の4時間目です、授業は数学で、授業中に僕が消しゴムを落としてしまって、その消しゴムを拾ってくれた時になんかね凄い気持ちになってしまったんです、電気が走ったなんて表現するじゃないですか、そんなのないだろ、ばかか、なんて思っていたんです、それまで、その時に「あ、こういうことかあ」って思いまして、その時は本当に驚きましたよ、自分の感情が激動した瞬間を今も覚えています。そしてそれとともに『この子ってこんなに積極的な子だったんだな』って思っちゃいましたもん、『いやいや、はるちゃん、それは露骨なアピールすぎますよ』と、なんかなにを言いたいのかわからなくなってきましたね、まとまりのない感じというか、、、でもまあそれからですかね、意識し始めたのは、まぁ、意識し始めた、まぁ、お互いに、、、ね?自分のこと好きってアピールされるとどうしても意識しちゃいますよね。へへへ男って単純ですよね。はるちゃんにこんなにも簡単に弄ばれてしまうなんて。。そういえばはるちゃんが寝るのは大体1時頃だったかなぁ。意外にも夜更かしするんですよ、はるちゃんは、よくないですよねえほんと、中学生なんだからはやくねなきゃいけないでしょ、それなのにこうだから。。。あの、じゃあそろそろいいですか?」

 

●そういうと彼はおもむろにズボンを下ろし始め、

そして、

 

力強く握って擦り始めた。

 


「あーはるちゃん!はるかちゃん!!!」

 


●そして、わずか3.5往復の小刻みな運動ののち、

 

飛び立った

 

白い液体は

 

雲のさらに向こう

 

高度3万3000フィートを目指して

 

空へ

 

高く

 

高く舞い上がった。

 


「……

 

はぁ…

 

はぁ…

 

はぁ…

 

 

これが私の…

 

オナザースカイ…」