実質SEX

この世が2次元だったらいいのになあ
そんな想いを抱いて眠る日々を繰り返しています。

こんな考えになったのにはとあるきっかけからでした。

かつてヨーロッパに旅行に行きました。

1人旅で何も考えることなくゲストハウスも適当に予約しました。

まぁ、なんとかなるやろ、と。

結果から言うと、真夏のサーフィンスポットで
サーファーしかいない、そんな楽園でした。
まあ、楽園かどうかは個人の判断によると思いますが
私は、すごくインドアで、普段は家の中でも奥の方にいます
暗闇が僕の楽園です。

そのゲストハウスはお客さんがたまたまでしょうが白人だけでした。
しかし、さすがサーファーです。
日本人の自分が1番白くて
世界って広いんだなあと感じました。
肌の色とかそういうのでわけるのなんてしょうもないなと
文化を飛び越えた気がしました。

まあ、そんな感じでダブルベッドが4つある部屋でした。
私はそのうちの1つの下を使っていました。
上はイタリア人の女の子です。
正直言って、背が低くてかわいいし、それだけではなくセクシーです。
皆さん驚きましたか?
これがヨーロッパです。
文化を越えるってことです。
フヒ、フヒヒ、、

観光やらなんやらして私は早めに戻って
とっとと寝ることにしました。

8人部屋のゲストハウスではまともに寝れないことは
予測していましたので
耳栓を持ってきていました。


そこで先に寝てゆっくりしていると
なぜか突然、目が覚めたのです。

?8ビート??
ベッドが規則的なリズムで揺れていたのです。
継続するリズムにイタリア人の女の子の顔が思い浮かび
確信しました。これは、やってんなあと、
ラテンなノリだなあと思いました。
嘘です。
本当は、8ビートではないしイタリアはラテンでも無いのです。
それくらい頭はフル回転していました。
ゴキブリは空を飛んだ瞬間にIQが300になると言いますが
人間は人為的な、やってんなあ的な、ベッドの揺れで起こされると
IQが300になります。

その証拠に私は耳栓を外しませんでした。
これがIQ300です。
耐える。
これが300の答え。
IQ300の私はなんともできませんでした。

そこからかなりの時間寝られなかったのですが
文句を言う勇気もなく、必死に地獄を耐えていました。

そうこうしているうちに朝です。

予想通りですが
9人部屋になっていました。

人狼ゲームなら1人減っているはずなのに。。。
この男は僕の知らない新しい役職なのでしょうか。

夜は8人、朝は9人これなあに?
そんななぞなぞが出たら
答えはこの部屋です。

また、別のベッドにいたスコットランド人が
「あの女、上に乗ってやがったよw
まあゲストハウスってこんなもんだからなあw」
そう言っていたので文化を越えるのはもうやめにします。

そんな荒んでしまった僕は
絶望しながらこう思うのでした。

この世がz軸のないグーグルマップのような世界だったら
二段ベッドの上下にいた僕と彼女はあの日ひとつになっていた。

世界が2次元になればいいのに。